眠たいなぁ、僕が朝起きて一番最初に思うことはこれぐらいだった
    夢の中でも僕は―



    「おっはよ」
    「あぁ、おはよう森」
    欠伸交じりで後ろから森きょうこが挨拶してきた
    彼女はいつも快眠してそうだな、うらやましいなんて思ってしまう
    毎朝毎朝不機嫌に、これから始まる一日に愚痴をこぼしながらベットから這い出ている僕とは全く違う
    きっと朝早くに起きて、いい朝食食べて、きっとかわいいペットもいるんだ

    どうでもいいけど

    「また眠そう、吉良咲くん寝れなかったの?勉強…?」
    後ろにいた彼女が僕の顔を覗き込むように問いかけてくる
    「んーまぁ」
    彼女は毎朝そうだった、用事がなくても僕にしゃべりかけてくる
    好意でも持ってるのかも とか思ってみるが絶対ないな

    そもそも僕はそんなに彼女のこと好きじゃないし

    「あ~私もう行くね、またね」
    笑顔で手を振り去っていく彼女を視界の隅で流しながら教室のドアをしめた

    いい子なんだけどな森は
    だけど、なんか好きじゃないし、ほっといておこうと思うんだ
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